前回のあらすじ
前半を0-0で終了し、ハーフタイムに補欠のおっちゃんから相手チームが8人であるという情報がはいり、
我がチームになにかのスイッチがはいりました。
あと5分ほどでハーフタイムが終了します。まずは相手チームの人数確認です。みんなで相手チームの人数をかぞえました。
「11人 ちょうどおるやん」「9人や」「審判いれて11人や」 情報が錯そうします。混乱が生じていました。
「1,2,3,・・・ あかん 動くから数えられへん!!」「さっきトイレの大のほうにだれか気配がしましたよ。」
3以上の数を数えることのできない我がチーム。審判に確認することになりました。
「ああ、相手チームさん、8人ですよ。田植えがかさなったみたいですね。」
かくして、運命の後半戦です。
後半のキックオフから、我がチームの怒涛の攻撃が始まりました。前半と同様に攻めまくりです。しかし、決定力のなさとやることなすことからまわり状態で、時間ばかりが過ぎていきました。慣れないスライディングタックルなどもとびだしました。ぜんっぜんとどきませんでしたが、気迫あふれるプレーです。勝利に飢えた11人です。するとどうでしょう、いつものことではありますが、みんな動かなくなってきました。体力の限界です。ようするにバテているのです。
まるで電池切れのおもちゃのようです。 まったく走らない選手がでてきましたが、意識は勝利を欲しています。「そこ、もっとがんばれ!!」
「がんばって走れ!!」 「もっとくいこめ!!」 指示はかなり抽象的です。残り時間が10分くらいになったとき、得点できそうな雰囲気はありませんでした。そこには汗まみれで、土まみれで、口でハァハァいいながら息のあがっている11人のおっちゃんがいました。「くそう、なかなか得点できひんなあ」「もうちょっとやのに」「ボールが敵のゴールにはいったら、1点はいるのに」
敵は、このときをまっていたのです!! 突然、相手チームが攻めてきました!!「みんな守れ!!」
「ええから ゴールを守れ!!」 どこまでいっても抽象的です。キーパーの前にボールがでました。
キーパー飛び出す!! 相手チームのフォワードと1対1だ!! ああ~ キーパーがぬかれたあああああ
ああああああああ ゴ~~ル!!!! 歓喜に沸く相手チーム。 1-0 となりました。
まだ試合時間は10分ほどのこっています。 この歴史にのこる大一番はここで終わらなかったのです。
次回 感動のフィナーレへ続く